会長 挨拶

2022年3月1日の理事会において、2022年度ならびに2023年度の会長職に推挙されました大阪公立大学(前・大阪府立大学)の八木繁幸でございます。謹んで会員の皆様方に就任のご挨拶を申し上げます。

私は、2009年度色材研究発表会において実行委員として活動して以来、2010年からは理事ならびに関西支部運営員、そして2018年からは副会長ならびに関西支部長を務めさせていただきました。この間、色材分野における産学官の連携・協力の重要性を学び、また、幅広い分野の方々との人脈づくりを経験させていただきました。研究に携わる社会人としての振る舞いを学ばせていただいた当協会にご恩返しをするためにも、これからの2年間、会員の皆様方のご支援の下に当協会を盛り上げていければと存じます。

前々任の村松会長、前任の中井会長の任期中には、世界的な新型コロナウイルス感染に見舞われ、講演会や研究発表会のみならず、理事会をはじめとする会議のオンライン化、総会のハイブリッド開催など、協会運営のスタイル変更も余儀なくされましたが、会長ならびに協会役員諸氏のご尽力によって難局を乗り越えて参りました。
直近の世情に目を向けますと、オミクロン株の蔓延がようやく終息し始めたものの、新たな変異株による感染拡大への不安にえ、東欧での政情不安による経済やエネルギー事情への悪影響など、社会的な懸念事項が多々ございますが、会長として安定した協会運営を先導できるように努力したいと存じます。特に、ポストコロナを見据え、対面型の事業や国際交流の再開については、状況を伺いながら徐々に活発化させることができればと考えております。

当協会は企業、大学、公的研究機関が集まる、国内唯一の色材に関する学術団体です。本年度で創立95周年を迎え、本年10月には色材協会創立95周年記念会議の開催を予定しております。現時点では、オンラインやハイブリッドへの切り替えも用意しながら、対面での開催を前提に準備を進めております。国内外からの研究者による基調講演、keynote講演、招待講演に加え、一般口頭講演やポスター発表を通して、産官学の研究者・技術者の間で活発な議論や情報交換が行われることを楽しみにしております。この記念会議は創立100周年に向けたスタートでもあるかと存じます。持続可能な開発目標(SDGs)やカーボンニュートラルなどをキーワードに、地球環境保全やエネルギー問題を意識した色材開発が求められる今日、これまで以上にグローバルな視点に立った研究開発に関心が集まっております。国内の産学官連携はもちろんのこと、Coating Societies International(CSI)ならびにCSI加盟の各国団体とも連携しながら、次世代の色材業界ならびに色材研究分野の発展につながる交流の場の提供を目指してまいります。

本年度の副会長は、酒井秀樹先生(東京理科大学、本部担当)、淺田匡彦氏(DIC(株)、関東支部長)、浅倉秀一氏(岐阜県産業技術総合センター、中部支部長)、および、岩﨑光伸先生(近畿大学、関西支部長)、監事は、村田耕一郎氏(元関西ペイント(株))、保坂 洋氏((一社)ディレクトフォース)および小林敏勝氏(小林分散研究所・東京理科大学)、編集委員長は柴田裕史先生(千葉工業大学)の体制で運営いたします。色材協会のさらなる発展に向けて協会役員諸氏とともに精進しますので、何卒よろしくお願い申し上げます。

一般社団法人 色材協会
会長 八木 繁幸

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