会長 挨拶

2024年2月26日の第一回理事会において、2024年度ならびに2025年度の会長職に推挙されましたDIC株式会社の大原伸一でございます。謹んで会員の皆様方に就任のご挨拶を申し上げます。

最初に、令和6年能登半島地震によりお亡くなりになられた方々に哀悼の意を表しますとともに、被災された皆様へ心よりお見舞い申し上げます。被災地の一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。

昨年は、ロシア・ウクライナ戦争の継続、イスラエルとハマスのガザ地区の戦争、欧米のインフレ経済に伴う急激な円安、また年初には能登地震、直近は日本の株価がバブル景気以来の40,000円を超える最高値を更新というと短期間で目まぐるしく社会環境が変化しています。一方で、他の業界と同様に色材材料の業界も、持続的な開発目標(SDGs)の考え方のもと、CO2排出量の削減、循環型社会の構築等の対応が待ったなしとなっています。このような状況の中、企業は経済状況に左右されず、持続的に発展するためには、大学・公共研究機関の皆様と知恵をだしながら新技術を創出していかなければなりません。その活動母体として、色材協会の機能はとても重要であると考えております。

八木前会長は、2009年以来、理事、関西支部運営員等のお立場で色材協会の発展にご尽力されてきました。会長にご就任された2022年は折しもコロナ禍の真っただ中でした。対面が大きく制約を受け協会運営の柱である研究発表会や各種講座・講演会も大きな影響を受け難しい対応を迫られておりましたが、執行部をまとめられこの難局を乗り越えてこられました。新型コロナウィルスが第5類への移行後も、すぐには学会活動への回帰がない中、オンラインによる研究発表会や講座・講演会方式を活かしつつ新しい生活様式の中の協会運営を確立されました。また、2022年10月には色材協会95周年記念会議を久しぶりの対面式で行い盛況の中コロナ前の参加者数にまで回復させることができました。海外との交流においてもCoating Societies International(CSI)との将来へ向けての連携を推進され、色材協会のグローバル化にも大きく貢献して頂きました。

色材協会は2027年に100周年を迎えます。歴代の会長・理事の築き上げてきた協会の100周年に向けて、業界・色材研究の会員の皆様が次世代の色材材料を見出し、発展できるように、副会長、理事、会員の皆様とともに交流基盤の形成に尽力してまいります。また色材協会の安定的な運営のために会員増が必要なります。魅力ある色材協会にするためのアイデアを皆様と議論していきたいと思います。

本年度の副会長は、酒井秀樹先生(東京理科大 本部担当)、浅田匡彦氏(DIC㈱、関東支部長)、河野芳海先生(静岡大学、中部支部長)、及び岩崎光伸先生(近畿大学、関西支部長)、監事は、保坂洋氏(㈳ディレクトフォース)、小林敏勝氏(小林分散技研・東京理科大)、編集委員長は、依田恵子氏(花王㈱)の体制で運営いたします。新しい時代へ更なる色材協会の発展を目指した、会員の皆様とともに努力していきますので、皆様方のご支援を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

大原 伸一

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